タイ料理の世界には、奥深い魅力が詰まっている。その中でも、ガパオライスは国民食とも言えるほどの人気を誇る一皿だ。ピリッと辛い唐辛子と、香りが豊かなバジルが絶妙に調和し、食欲をそそる香ばしい炒飯の風味が口の中に広がる。今回は、タイのロッブリーという街で出会ったガパオライスについて、その魅力や歴史、そして食レポをお届けしよう。
ロッブリー:歴史と文化が交差するタイの中部都市
ロッブリーは、タイの中部に位置する、古都アユタヤ王朝の遺跡群に囲まれた歴史ある都市だ。タイの伝統的な生活様式が残る静かな街でありながら、近年では観光客にも人気が高まっている。この街で味わえるガパオライスは、地元の人々に愛される、本場の味と言えるだろう。
ガパオライスの起源と歴史
ガパオライスは、19世紀後半に中国系移民によってタイに伝えられたと言われている。当初は「ผัดกระเพรา」と呼ばれるシンプルな料理だったが、徐々にタイ人の好みに合わせて進化を遂げていった。現在では、様々な具材や味付けのバージョンが存在するが、いずれもピリ辛で香ばしい味わいが特徴だ。
ガパオライスの基本的なレシピと作り方
ガパオライスは、豚肉 mince(ひき肉)を唐辛子、ニンニク、醤油、オイスターソースなどで炒めた「ガパオ」と呼ばれる肉料理を、ご飯の上に盛り付けたシンプルな料理だ。
材料 | 数量 |
---|---|
豚肉 mince | 150g |
バジル(タイバジル) | 20〜30枚 |
唐辛子(鳥の眼唐辛子など) | 好みで |
ニンニク | 2片 |
醤油 | 大さじ1 |
オイスターソース | 大さじ1 |
鶏ガラスープの素 | 小さじ1/2 |
糖 | 小さじ1/2 |
サラダ油 | 大さじ1 |
作り方
- 豚肉 minceとニンニク、唐辛子を細かく刻み、バジルは葉を摘んでおく。
- フライパンにサラダ油を熱し、ニンニクを炒め、香りが立ったら豚肉 minceを加えて炒める。
- 醤油、オイスターソース、鶏ガラスープの素、糖を加え、よく混ぜ合わせる。
- バジルを加えてさっと炒め、火を止める。
- ご飯に盛り付け、お好みで目玉焼きや揚げた野菜などを添える。
ロッブリーで食べたガパオライス:絶品の食レポ
ロッブリーの路地裏にある小さな食堂で、ガパオライスをオーダーした。目の前に運ばれてきたのは、熱々のガパオがご飯の上にたっぷり乗せられた一皿だった。まずは一口、ガパオのピリ辛さが口の中に広がる。豚肉 minceは柔らかくジューシーで、バジルの香りが食欲をそそる。唐辛子の辛さもちょうど良く、後からくる爽やかさが魅力的だ。
食堂のおばあちゃんは温かい笑顔で、「美味しい?」と聞いてきた。言葉に詰まりながらも「おいしい!」と答えると、おばあちゃんもにこやかに頷いてくれた。
ガパオライスは、タイの家庭料理として愛されているだけでなく、多くの観光客にも人気が高い。ロッブリーで食べたガパオライスは、地元の人々の温かさと、本場の味が凝縮された一品だった。
ガパオライスをもっと楽しむためのヒント
- 辛さを調節したい場合は、唐辛子の量を調整する。
- バジル以外のハーブ(ミント、パクチーなど)を加えても美味しい。
- 仕上げにレモン汁をかけると、さっぱりとした味わいに変身する。
ロッブリーで出会ったガパオライスは、忘れられない思い出となった。タイ料理の魅力を再発見させてくれる、まさに至福の一皿だった。